先月から各地の良いサワラが出回るようになりました。
昨日は小田原の定置にも小さな群れが入ったけど、あまり太ってなかったかな。
福岡、山口、福井、京都、宮城など、全国から入荷しますが、どの産地も、個体差が大きいです。
サワラは脂がないと使い道が難しく、料理で挽回するのが厳しい魚。
今日は残った切り身で幽庵焼き。
脂がのったサワラは、身がふわふわに蕩けるような食感に。
ちなみに幽庵焼きは、江戸時代(17世紀)の美食家・茶人、北村祐庵が創作したとされてます。
近江出身なので、琵琶湖の鮒を漬けたとか。
ただ諸説あって、幽庵焼きの起源は真偽が定かじゃないようです。
というのも、当時は味醂がかなり高級だったため、簡単に料理に使えなかったんじゃないかと。
北村が亡くなった後100年以上、江戸時代の文献に幽庵焼きの記載は見当たらないらしいです。
実際はどうなんでしょうか。
ところで味醂は元々、高級酒の一種で飲用だったと言います。
貴腐ワインみたいな感じでしょうか。